なき虫ナンナン

今まで走り回っていたモルの中で、ある日隅の方でうずくまっていたナンナン。

八頭の中で一番最初に具合が悪くなったのはナンナンでした。

近所の病院に連れて行ったところ「毛玉が溜まってるのかなぁ」と言われ毛玉取りの薬を飲ませ様子を見ていました。

今おもうとよく助かったなと思います。
寒い時期だったので、一日中コタツに潜り何も食べず、ウンチもオシッコもした形跡がありません。
モルはお腹の中に常在菌がいるので、少しでも食べさせないと死んでしまうと知ったのはもっと後の事でした。

この数ヶ月の間にナンナンは４軒の病院に行っています。
行く病院ごとに言う事が違っていました。
毛玉が溜まってる？
奥歯が伸びている？
よく解らないからちょっと様子を見て？

その中のひとつの病院で、非常に手荒い扱いを受け、頭にハゲまで作られてしまいました。
診察室から私は追い出され、中からナンの悲鳴が。
「ナ～ン大丈夫かなぁ」。

それ以降ナンナンはなにかというと”ピー”となく子になってしまいました。

作られたハゲ

結局何の病気かわからなかったのですが、
各病院でいろいろなことをされたにも関わらず
ちょっとづつご飯を食べるようになりました。
ナンナンは何ヶ月か掛けて自力で治ったのでした。

２００１年１０月

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